西洋占星術とインド占星術の違い

西洋占星術とインド占星術


西洋占星術とインド占星術、両者の違いは多々ありますが、その中に「歳差(さいさ)現象」を考慮しているかどうかは、とても大きな違いだと思います。
西洋占星術は歳差運動を考慮し、インド占星術では歳差を取り入れませんでした。

<歳差現象って何?>

地球は太陽の周りを1年間かけて1周するため、地球から見ると、太陽は星座をつくる星々の間を動いていくように見えます。

この太陽の通り道のことを「黄道」といいます。 そして、地球の赤道を天まで延長したものを「天の赤道」といいます。黄道は、天の赤道に対しおよそ23度半ほど傾き、2点で交わっています。

その交わっている点は、春分点、秋分点といい、昼の長さと夜の長さがおよそ等しくなる日、春分と秋分を表します。

二つの点は、空に浮かぶ星座という背景の上で、固定されることなく、わずかに黄道の逆方向へ移動しています。(およそ72年に1度。)
これが歳差運動です。

<西洋占星術は何を優先したか>
太陽の影響を優先し、春分点を出発点として12の宮を30度ずつ取りました。

※その影響
動いてしまう春分点を起点にしている為、実際の星座と徐々にずれていきます。現在ではおよそ24度ずれが起こっています。

<インド占星術は何を優先したか>
古代からの月(チャイトラ月、ヴァイ―シャカ月、アシュヴィナ月など)や、月の宿ナクシャトラを重要視し、恒星で構成される星座を優先しました。座標原点を牡羊座の初点とし、そこから12の宮を30度ずつ取りました。

※その影響
インドで大切にしている祝祭日が、徐々にずれて季節感が損なわれていっています。
例えば、お釈迦様の誕生日はヴァイシャーカ月で、お釈迦様の時代には、花が咲き始める春の季節でしたが、今では暑い5月(インドでは5月は暑い)です。
因みに、京都鞍馬で行われているウエサク祭は、ヴァイシャーカがなまった名前だそう。
Vesak→ウエサカ→ウエサク
また、冬至のお祝のマカラ・サンクランティの日が、約1カ月遅れて、1月中旬になってしまっています。

<ちょっと深堀り>
西洋占星術の12星座の影響を受ける前は、牡羊座0度ではなく、牡羊座26°40’~牡牛座10°00’のクリティカというナクシャトラから始まっていました。
この事実は、インド風水ヴァーストゥに繋がる何かを感じて、とても興味深いです。

チャイトラ月(春)に似た名前のチトラと言うナクシャトラがちょうど秋分あたり、
その反対側の季節、アシュヴィナ月(秋)に似た名前のアシュヴィニと言うナクシャトラが春分あたりになります。

古い時代の文献に出てくるナクシャトラが、実際どの星座、星を指していたかは、インド天文学史の大きな問題とされているそう。
今のところ、27ナクシャトラ中、たった12個だけ同定できているらしいです。

同定されたとされる12のうちのひとつ

アシュヴィニ(牡羊座0°00’~13°20’)は、
婁(ろう) 
和名 タタラボシ
星数SKA 3
距星(一番西の星)は 牡羊座βシェラタン


残りも見つかると良いです!

参考文献
・矢野道雄著「インド数学の発想」「占星術師たちのインド」
参考リンク先
古代中国の星座たち






























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